センター長挨拶
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低温センターは、昭和42年に設置された本学で最も歴史のある全学センターの一つで、その設置目的は次の三つです。 (1) ヘリウムの液化と寒剤の供給 (2) 低温実験装置の学内共同利用 (3) 低温科学分野の開拓的研究 |
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| センター設置当初の液化機は毎時25Lの液化能力しかなく、その運転・保守には実験装置を扱うような熟練した技術が必要でした。それがこの40年以上の間に、液化能力も供給量も10倍に増加し、自動運転もできるようになりました。しかし、実際には今日でもユーザーの見えないところで大小さまざまなトラブルが起きており、確かな技術をもつセンター技術職員が適切に対処することで初めて、液体ヘリウムの安定供給が維持できているのです。液化量が10倍になっても、絶対温度4ケルビンが極限的な温度であることに変わりはないからです。
液化業務のハード面に関しては、歴代センター長とセンター教職員の尽力の結果、3年前に液化機が更新され、その後の機器調整を経て、現在は安定状態にあります。一方、いまは技術職員の世代交代という大きな変革期を迎えています。液化業務と寒剤の取り扱いは特別な知識と経験を要しますので、ベテランから若い人へのスムースな世代交代を実現することは、この時期にセンター長を務める者の重要な責務だと考えています。液化供給業務だけでなく、低温環境を必要とする研究室への技術供与など、ユーザーフレンドリーな支援体制を実現してゆきたいと思います。 設置目的の(2)に目を転じますと、共同利用実験装置の老朽化が進み、全学センターとして必ずしも本来の機能を果たしているとは申せません。理学、工学、農学、薬学、医学といった幅広い構成員の接点である本センターの共同利用部門は、元祖学際研究の場といって過言でありません。今日的な観点から、その再活性化を計るべきだと感じています。 超伝導マグネット、希釈冷凍機、NMR分析機、MRI、各種小型クライオスタットなど、極低温という基礎および応用研究にとって貴重な研究環境の必要性は今後も増してゆくでしょう。ヘリウムは限りある資源です。また、それ自身、超流動など興味深い性質を示す物質です。実験室でのちょっとした注意でこの貴重で愛すべき資源の散逸を防ぎ、有効活用下さることを願って止みません。 平成21年5月13日 |
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