ヘリウム容器のブロックについて
 最近、液体ヘリウム容器でブロックした状態(容器の首の部分が凍って閉鎖され、容器の内圧が上がった状態)でセンターに返却されるものが目立ちます。  ブロック状態のまま放置すると、内圧の上昇により、最悪の場合容器が壊れ、また大変危険です。このようなことを防ぐには、ヘリウム容器を受け取ったらすぐに回収口、回収バッグにつなぐこと、また容器を利用した後は確実にゴム栓をすることが大切です。  万一、容器がブロックしてしまった場合は、直ちにセンターに連絡をとってください。夜間などでセンターに連絡がとれない場合には、以下の要領で、注意深く容器のブロックを解消してください。

 容器の首に凍って詰まっているのは、大抵の場合、水ではなく個体空気です。この個体を、力ずくで除くのではなく、熱容量の大きな銅の厚肉パイプなどを接触させて、溶かします。低温センターでは、外径12mm、肉厚2mm、長さ130cmの銅パイプを使っています。
  1. 革の手袋を着用します。
    • ブロックが解消された場合に、圧力が上昇した容器内から吹き上げてくる低温ガスから手を保護するためです。
    • 革手袋がない場合は、軍手にビニール袋を巻いたものなど、冷気の籠らないものを着用してください。普通の手袋では冷気が籠るため逆効果です。
  2. 銅のパイプを容器のヘッドから中にゆっくり下ろします。
    • 中で固体が徐々に溶けるのがわかります。
    • ブロックが解消され、ガスが吹き上げてきても、驚いてパイプから手を離さないよう注意してください。
    • 一度で解消されない場合は、パイプをいったん引き上げて暖めてから、もう一度行ってください。 この場合、パイプは完全に暖めて、露が残らないようにすることが大切です。露がついたままで容器にパイプを下ろすと、凍り付いて身動きが出来なくなります。
    • 場合によっては、最初にパイプを加熱してから行うのも良いでしょう。
  3. ブロックが解消され、ガスが通るようになったら、更に何度か銅パイプを上下させ、詰まっていた部分が完全によく通るようにします。
ブロックしている容器の内圧は耐圧(約15気圧)程度まで上がっている可能性がありますので、この点をよく踏まえて、十分注意して行ってください。